支払い条件
例えば支払い条件は毎月何日締めの翌月払いとか、手形のサイトは何日間とかいったことです。こうした支払い条件も当然ながら資金繰りに影響してきます。
例えば皆さんの会社の顧客から「これからは支払手形のサイトを90日から120日に延長させてほしい」といった要望や、或いは売掛金に関して「現金より手形での支払いの比率を引き上げさせてほしい」等といった要請があると、売上優先を志向する営業担当者は、その顧客との良好な関係を崩したくない、はたまた大事な顧客を失いたくないという心情が先走って、つい無定見にそのまま応諾してしまうことになりがちです。
これは所謂売掛債権の回収サイトが延びるということです。このことは一体どういうことを意味するのでしょうか。手形のサイトが延びるということは、売り手からすれば、製品を売った後の代金が現金になる、即ち現金として売り上げを回収できるまでの期間が長くなります。
また手形での支払いの比率が上がれば、当然手元の資金は減ります。こうしたことは結局資金繰り悪化の要因となっていきます。また資金の回収が伸びてしまうわけですから、結局売掛金が回収できなくなってしまう、即ち貸し倒れリスクも大きくなるでしょう。
顧客からこのような要請があった場合、営業担当者が独断で対応することは避けたいものです。ではこの場合経営者としてはどう対応するべきなのでしょうか。ここは全社で統一した基準をあらかじめ定めておき、それに基づいて慎重に、かつ厳しい対応をしていくことです。
こうしたことを着実に実行することが、後で資金繰りが悪化したといった事態をを防ぐことに繋がります。
以上のケースは、皆さんの会社が売り手として顧客に製品を販売し、売上代金を回収する場合のケースです。逆に皆さんの会社が買い手として得意先から製品や原材料を仕入れて、その代金を支払う場合を考えてみます。
もしここで皆さんが仕入債務の支払で手形サイトを短期化すれば、仕入代金の支払い時期が早まることになるので、資金繰りという面から見れば苦しくなります。逆に支払いサイトを長期化、即ち後ろに伸ばせば、資金繰りの面では楽になります。
また現金により支払い比率を下げ、手形での支払いの比率を引き上げることでも資金繰りの面で楽になります。
では仕入れの局面で、皆さんの会社の資金繰りを楽にしようと思ったら、どうしたらいいでしょう。その答えは決して難しいものではありません。
ズバリ仕入債務の支払サイトを長期化するように、仕入先にお願いすることです。しかしいざ本当にそうしようと思っても、話はさすがにそうはうまくはいかないものです。
支払いサイトを延ばしてもらう見返りとして自社の信用力が低下する結果となったり、或いは仕入単価が割高になったりといったマイナスが生じる可能性もあります。
経営者としては資金繰りの面からのみ考えるのではなく、総合的に慎重に判断する必要があります。
事業再生支援 収益力のある・競争力のある事業を再構築することです。